【構築経緯】
シリーズ13ルールは禁止伝説ポケモンをパーティに入れ放題というルールであるから、当然に超火力の攻撃が飛び交うことが予想された。そのため、攻撃を喰らう前に相手を倒すか、相手の攻撃を受けきることのできる超耐久を持つ必要がある。そこで、相手の攻撃を余裕を持って耐えることができ、なおかつ相手を一撃で倒すことができる火力を有する突撃チョッキ持ちダイマックスカイオーガをエースに選定した。
次に、カイオーガの水技が通りづらいドラゴンタイプ・草タイプへの氷打点として白バドレックスを採用。シリーズ12ルールでは、カイオーガと白バドレックスの両採用は多くなかったように思う。その理由の一つとして、白バドレックス以外のトリックルーム役に一般ポケモンを採用せねばならず、耐久に不安があった点が挙げられよう。しかし、本ルールでは禁止伝説枠がまだまだ採用できるためこの点は解決する。そして、トリックルーム役にはディアルガを採用した。ディアルガは、初手ダイマックスの可能性を相手に押し付けることができ、また、パルキアとは異なりカイオーガと攻撃範囲が重ならないためである。
【個別解説】
カイオーガ@突撃チョッキ
性格:控えめ
特性:雨降し
技:潮吹き 根源の波動 雷 冷凍ビーム
実数値:207-x-121-211-160-110
努力値:252-0-84-172-0-0
C:雨下ダイストリームでH252振りザシアンを確定一発
本構築のエース。基本的にはカイオーガをダイマックスさせ、ダイストリームを撃つことを目指す。
技構成は、ダイストリームのベース及び非ダイマックス時の打点として潮吹き、同様に非ダイマックス時の打点として根源の波動、相手のカイオーガへの打点として雷、白バドレックスがいない時にも氷打点を確保するために冷凍ビームとした。
特に、相手のカイオーガに対して明確に有利を取ることのできるポケモンがいないため、雷は必須だろう(カイオーガに有利なポケモンなんかいるのか?)。
突撃チョッキを持つことでレジエレキなどと対面しても、強引にダイマックスさせることができる。
白バドレックス@リリバの実
性格:勇敢
特性:人馬一体
実数値:207-238-170-x-151-49
努力値:252-252-0-0-4-0
S:最遅
カイオーガと攻撃の相性が非常に良いポケモン。基本的にはブリザードランスを何回撃てるかがポイントとなる。10万馬力は相手のディアルガの処理のために必要。トリックルーム再展開とターン管理のためにトリックルームと守るも必要だった。
相手のカイオーガの処理を迅速にするために種爆弾も欲しかったが、相手のカイオーガが非ダイマックス状態であればブリザードランスのゴリ押しが効くので今回は不採用に。
持ち物は、トリックルームが切れた後に再展開する際に相手のスイーパーのザシアンの巨獣斬を耐えたいためリリバの実とした。重めな相手のディアルガのダイスチルに対しても有用であるため発動機会は多い。
ディアルガ@ヨプの実
性格:冷静
特性:プレッシャー
技:ラスターカノン 時の咆哮 大地の力 トリックルーム
実数値:207-x-140-207-134-85
努力値:252-0-0-148-108-0
HD:無補正C252振り命の珠イベルタルの悪の波動ベースダイアーク確定耐え
S:最遅
本構築のトリックルーム役。集中攻撃を受けることが多かったので最低限の火力を確保しつつ耐久を上げた。トリックルームは必須として、相手のザシアンに対する打点として大地の力(カイオーガと並べることが多いため炎技の採用は厳しい)、雑に撃てるタイプ一致打点としてのラスターカノンまでは確定だろう。
基本的にはカイオーガがダイマックスするため、ディアルガに積極的にダイマックス権を使うことはなかったため、時の咆哮よりは流星群の方が使い勝手が良いかもしれない。ただし、トリックルームをしたターンに被弾しなければディアルガをダイマックスさせて要塞化という選択肢を取ることもある。
持ち物についてはシュカの実と悩んだが、ガオガエンにシュカの実を回した方が良いだろうと考えて、相手のスイーパー役としてのザシアンに抗えるようにするためにヨプの実とした。
なお、トリックルーム役をディアルガとパルキアで悩んでいたところ、取り敢えず入ったダイマックスアドベンチャーで最遅個体のディアルガを一発ツモしたことが採用理由の一つだったりする。
ガオガエン@シュカの実
性格:腕白
特性:威嚇
実数値:202-135-147-x-119-80
努力値:252-0-188-0-68-0
HB:A特化ザシアンの+1聖なる剣確定耐え
本ルールは誰がダイマックスしても不思議ではないため猫騙しが通りづらくまた、カイオーガ等ガオガエンに確一を取ることのできるポケモンを多く採用できるため、ガオガエンの採用率は低くなると思われる。しかし、天候を晴れにでき、ダイアースで特防を上げることのできるグラードンに対する牽制役が必要である。加えて、猫騙しが通りづらくなったとはいえトリックルームサポートとして猫騙しは依然有用であり、捨て台詞等で相手のダイマックスの脅威も削ぐことか可能である。そのため、ガオガエンを採用した。
技構成として、上述の通りの猫騙しと捨て台詞、タイプ一致打点としてフレアドライブと地獄突きとした。特に、トリックルーム下でダイマックスして、ダイアーク→カイオーガの潮吹きという選択肢も取れるため悪技は必須。
そして、上述の通りグラードン対策としているため、シュカ実を持たせて安定性を確保した。
イベルタル@気合いの襷
性格:臆病
特性:ダークオーラ
実数値:202-135-115-183-118-166
努力値:4-0-0-252-0-252
トリックルームパーティは上から高火力を押しつけられることに弱い。特に、相手のカイオーガが重い。そのため、相手のカイオーガよりも速く、バークアウトで火力を削ぐことのできるイベルタルを採用した。また、パーティで唯一の浮いているポケモンであるためグラードンに対してもある程度強い。技構成は上述の通りのバークアウトに加え、対ザシアン打点としてのイカサマ、ダイアークおよびダイジェットの媒体として悪の波動とデスウイングとしたが、悪の波動とダイジェットについては要検討であろう。そもそもイベルタルがダイマックスする時は苦肉の策であることが多く、この2枠の技は必須とまではいえない。しかし、イベルタルにダイマックスを切って打開する選択肢は確保しておきたくこのような技構成となった。
要検討枠として、不意打ち、追い風および守るがあげられる。不意打ちは気合いの襷と相性が良い。追い風はトリックルーム以外の選択肢を取ることができ、なおかつイベルタルによるダイジェットの必要性がやや下がる。守るは言うに及ばずというところであろうか。
持ち物は、相手がエルフーン+カイオーガで追い風+潮吹きを狙う先発である等の場合にも確実にバークアウトで仕事をするための気合いの襷。相手のザシアンの前でも戯れつくに怯えなくて良い点も高評価である。
ザシアン@朽ちた剣
性格:意地っ張り
特性:不撓の剣
技:巨獣斬 戯れつく ワイルドボルト 守る
実数値:195-236-135-x-135-180
努力値:220-192-0-0-0-92
S:最速111族抜き
ここまでで速いポケモンが一切いないので、相手にトリックルーム展開がバレやすく、また、相手のカイオーガに対する打点が乏しいため、ザシアンを採用した。
技構成は、相手のカイオーガに対する打点としてワイルドボルト、イベルタルの採用率が高いためそこへの打点として戯れつく、言わずもがなの巨獣斬、ターン管理のための守るとした。
技構成以外は相変わらずの流用であるためこのような努力値振りとなっているが、もっと素早さに割いた方が良いだろう。
また、ザマゼンタの使用率が思いの外高かったため、聖なる剣の採用も要検討である。
【選出】
・基本選出
後発カイオーガ+白バドレックス
【雑感】
デフレ期でギリギリではあるが、剣盾環境初の最終二桁順位を達成できたので非常に嬉しい。剣盾環境も残りわずかであるが最後まで楽しみたいと思う。