【S13〜S16ダブルレート最高1899】百姫夜行サーナイトスタン

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【構築経緯】

   サーナイトスタンを使いたいと思い構築を組み始めた。サーナイトモロバレルガオガエンランドロスまではテンプレート通りに確定。残り二枠に関しては紆余曲折あったが、カプ・レヒレと霊獣ボルトロスに決定。サンダーの不採用についてはボルトロスの個別解説において説明したい。

 

【個別解説】

サーナイト@サーナイトナイト

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性格:控えめ

特性:トレース→フェアリースキン

技:ハイパーボイス   サイコショック   瞑想   守る

実数値:175-x-85-163-135-129→175-x-85-207-155-149

努力値:252-0-0-28-0-228

   本構築のエースとして採用したポケモン。7世代からフェアリースキンによる上昇倍率が低下したことにより火力にやや不安があった。そこで瞑想を採用することで火力を上げるプランを取った。また瞑想は火力と同時に耐久もあがるわけであり、相手のゲンガーのヘドロ爆弾圏内から脱出することができる。この点も非常に強い。

   技に関してハイパーボイスは確定。サイコショックサイコキネシスの取捨選択について、サイコキネシスを採用した場合、瞑想カプ・レヒレや蝶舞ウルガモスと対峙した際に大きな打点を持てず、突破に苦労することになってしまう。またウツロイドに関しては確定で落とせない。サイコショックの場合その問題点を解決できる。サイコショックを採用した場合に不都合な点であるが、そもそもの威力が低いという点に関しては瞑想で火力補強するため特に気にならず特に問題はなかった。防音ジャラランガの突破がやや難しいという点について、この構築ではジャラランガランドロスカプ・レヒレでの対応を主として考えていた。そのためジャラランガを一撃で処理できなくともサイコショックで少しでも削ることができるのであれば特に問題はなかった。

   次にトリックルームの採用について考えたい。サーナイトの強みは相手二体に命中100パーセントで当たるハイパーボイスを高火力で連打できるということである。トリックルームを展開する間にハイパーボイスを二回打つことができれば相手二体が瀕死になるということもあり得る。また、ガオガエンが環境に蔓延る中でガオガエンの下をとることができないサーナイトトリックルームを展開する旨味があるのだろうか。確かにそれでもトリックルーム下においては自分のモロバレルガオガエンは速くなるだろう。しかしモロバレルはその高耐久を生かした後攻催眠が非常に有効であり、ガオガエンは後述するがアタッカーとしての採用ではないためどちらにしても旨味は薄い。トリックルーム返しという点についてはモロバレルトリックルーム下である程度自由に動くことができ、トリックルーム中はモロバレル中心に動かすべきだと考えた。よってトリックルームの採用を見送った。

   ここに守るを加えて技が四枠埋まる。トリックルームを採用しない以上、サーナイトはある程度まで素早さを上げるべきである。そこで最速カプ・レヒレ-1に設定した。この理由はカプ・レヒレの個別解説にて説明する。またこの数値は最速カプ・レヒレと最速ジャラランガは同速であるため相手のジャラランガの性格判定にも応用が効く。

   耐久値に関してBには全く数値を割いていない。多くのサーナイトメタグロスの-1アイアンヘッド耐え程度にBを設定しているが、そもそもサーナイトメタグロスアイアンヘッドが耐えることに魅力を感じなかった。モロバレルを採用するのだから、物理攻撃はモロバレルで受ければいいのではないかという考えからである。

 

モロバレル@ウイの実

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性格:呑気

特性:再生力

技:ヘドロ爆弾   キノコの胞子   怒りの粉   守る

実数値:221-x-134-105-101-31

努力値:252-0-252-0-4-0

   サーナイトのメインサポートとしての採用。サーナイトを物理攻撃から守るためBに特化している。これにより、サーナイトへの物理攻撃はモロバレルで受け、特殊攻撃はDの高いサーナイトがそのまま受けるという事が可能になる。また、Bが非常に高いため、相手のガオガエンに対して有利が取れる。こちらが威嚇を撒こうものならフレアドライブではこちらのモロバレルは突破されない。

   持ち物はウイの実。特性の再生力と合わせて被ダメージの調整が行いやすいため、木の実の発動は容易である。

   技構成はヘドロ爆弾、キノコの胞子、怒りの粉、守るである。まず、クリアスモッグとヘドロ爆弾の差異についてから説明する。そこでクリアスモッグは誰に対して打つものかを考える。考えられるポケモンとしては、瞑想カプ・レヒレ、蝶舞ウルガモスバシャーモイーブイ、メレラキ系統、ジャラランガなどが挙げられる。瞑想カプ・レヒレに関してはいくら瞑想を積もうとも、こちらのサーナイトも瞑想を積む上、サイコショックがあるため特にクリアスモッグの必要はない。蝶舞ウルガモスに関しては、そもそもウルガモスの前でモロバレルを動かすことが難しく、おとなしくガオガエン等で処理するべきだと考える。バシャーモに関しては一度程度のクリアスモッグでは毎ターン効果のある加速に対応しきれない。イーブイ、メレラキ系統に関してはマッチ率を考えるとそこまで重く対策する構築ではないと結論づけた。ジャラランガに関してはこれはクリアスモッグがあった方が数段楽に戦えたと思う。事実クリアスモッグを打ちたい場面は相当多かった。ではヘドロ爆弾の強みはどこにあるのか。これはジャラランガと同居していることの多いカプ・ブルルに非常に強いことである。クリアスモッグだと無振りカプ・ブルルですら確定二発である。カプ・ブルルは草タイプでありモロバレルの怒りの粉が無効であることを考えると可能な限り一撃で処理したい。ヘドロ爆弾であれば確定で処理できる。また、相手のガオガエンなどに対して、クリアスモッグを打つとせっかく威嚇で下げた攻撃をリセットしてしまうことになりかねなく、ダメージソースとしてはリスキーである。よってヘドロ爆弾を選択した。なおヘドロ爆弾の場合、追加効果込みで無振りカプ・コケコを落とせる可能性がある。

   次に守るの採用についてである。モロバレルは守るを切っている場合も多いポケモンである。しかしこの構築においてはサーナイトが安心して瞑想を積むために、攻撃を吸収できるモロバレルは少しでも場持ちを良くしておきたい。そのため守るの採用は必須であった。

  草技の不採用に関しては、撃ちたい場面がトリトドンラグラージに対してのみであり大きな問題ではないかと思った。強いて言うならばめざめるパワー炎が欲しかった。カミツルギに対して全くやることがないためである。

   素早さについては出来るだけ後攻催眠をしたいということから最遅にしている。

 

ガオガエン@フィラの実

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性格:慎重

特性:威嚇

技:フレアドライブ   叩き落とす   蜻蛉返り   猫騙

実数値:200-135-113-x-156-80

努力値:236-0-20-0-252-0

   サーナイトのサブサポートであり対鋼に対するサブアタッカー。

   技構成についてフレアドライブは対草、鋼打点また能動的に木の実発動させるために採用。特にテッカグヤに対してはランドロスサーナイト共にほぼ無効化されてしまうためフレアドライブは必須である。叩き落とすについては半分回復木の実によりサーナイトハイパーボイス圏外になってしまうことを嫌い採用。蜻蛉返りは威嚇サイクルでモロバレルがいない時にサーナイトの物理防御の底上げの為、またモロバレル自身の物理耐久底上げの為に採用。猫騙しは言わずもがなである。

   その他の技の不採用理由として、バークアウトに関して、ガオガエンでサポートすべきはサーナイトであり、サーナイトはそもそもDが高くまた瞑想で自身でD上昇ができる為不要と考えた。蹴手繰りについて、これは撃つべき相手がバンギラスガオガエンである。バンギラスについてはメガ最速であってもこちらのサーナイトランドロスを抜けず、上から制圧できる為不要。ガオガエンについては先述のモロバレルが滅法強くまたこれもバンギラスと同様に叩き落とすで木の実もしくは突撃チョッキさえ落とせば、上から制圧可能である。そのため蹴手繰りは不採用とした。

   努力値はHDに特化である。Bについては威嚇でサポートが効くためそこまで上げる必要はないと考えた。また突撃チョッキではなく木の実である理由は出来るだけ威嚇をサイクルしたく、特殊にだけ強くなる突撃チョッキよりも発動さえすれば実質的にBDのどちらも底上げできる木の実の方が有用だと考えたためである。

 

ランドロス@地面Z

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性格:陽気

特性:威嚇

技:地震   岩雪崩   蜻蛉返り   守る

実数値:164 (163)-197(196)-110-x-101-157

努力値:0-252-0-0-4-252

   この構築のサブアタッカーでありサブサポーター。サーナイト一体では厳しい、炎ポケモンと鋼ポケモンに滅法強い。リザードンヒードランメタグロスギルガルド辺りはランドロスで処理したい。特にヒードランに関してはサーナイトの技がほぼ効かないためランドロスで処理する必要がある。

   まず持ち物は地面Zとしている。これはパーティに浮いているポケモンボルトロスのみであり地震の連打が難しいこと、地震では落ちないポケモンを確定一発で処理できること、また守る込みでもヒードランにある程度のダメージが期待できることがある。

   技構成としてまず地震。これは地面Zの元技としての採用でもあり、終盤の命中の安定した全体技のとしても使用できる。岩雪崩は特にリザードンに対する打点、また最悪でも運ゲーに持ち込める点は非常に強い。真っ当にやって勝てないなら、運というサブウェポンは極めて強力である。蜻蛉返りはガオガエンと同じく威嚇サイクルのため。また、クレセリアに対する打点にもなり得る。守るについては後述。

   馬鹿力と叩き落とすの不採用について、馬鹿力を撃ちたい相手はだいたい地面Zでも処理できる場合が多い。バンギラス然り、ヒードラン然りである。唯一ガルーラに関しては馬鹿力があった方が良いが、ガルーラはモロバレルが突破できずその間に威嚇サイクルを回すことで置物と化すことができる。そのためガルーラを早急に処理する必要性がなく、そうなると馬鹿力も不要である。叩き落とすに関してはこれはガオガエンが持っているだけで十分だと考えたし、ランドロスが叩き落とすをどうしても撃ちたい場面というのはなかった。

  ところで サーナイト構築のランドロスこだわりスカーフ持ちの特殊型が主流といえよう。特にスカーフを巻かない場合、メタグロスに上を取られるため地面Zを撃つ間も無く冷凍パンチで処理される危険性がありまた、ゲンガーに上を取られのヘドロ爆弾でサーナイトが処理される可能性があがるためである。しかし逆に言えば、相手としてはランドロスはスカーフを警戒すべきポケモンなのである。そのため素直にランドロスを処理しにくる場合は少ない。また、再戦などでスカーフでないことがバレている場合についてはどうか。対メタグロスの場合後述するが基本選出はサーナイトモロバレルガオガエンランドロスである。この状態でランドロスの横にモロバレル、もしくはガオガエンという状況を作ることができるかどうかである。ランドロスモロバレルが並ぶ場合、モロバレルのキノコの胞子の圧力があるし、またランドロスガオガエンと交代する可能性も考えなくてはならない。ガオガエンと並ぶ場合はフレアドライブ二発で落ちるかもしれないリスクがある。またランドロスバックモロバレルガオガエンが蜻蛉返りでランドロスモロバレルが並ぶ状況も作り出せる。そのため簡単にランドロスを処理できないであろう。ここでランドロスサーナイトが並んだ時にランドロスが守りながらサーナイトが交代する必要がある。そのための守るの採用である。

 

カプ・レヒレ@バンジの身

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性格:臆病

特性:ミストメイカ

技:ムーンフォース   自然の怒り   凍える風   守る

実数値:177-x-135-115-151-150

努力値:252-0-0-0-4-252

   本構築のジョーカー的な存在。一般的なサーナイト構築におけるカプ・レヒレサーナイトに次ぐアタッカーとして採用されるケースが多い。しかし、カプ・レヒレをアタッカーとして採用する理由が個人的な考えの中では見当たらなかった。というよりサポートに徹した方が強くなると考えた。まず特徴的なのは濁流を切っていることだろう。カプ・レヒレが水技を搭載する理由はまず間違いなくガオガエンへの打点であろう。しかし昨今のガオガエンは非常に固く、水技でもZ化しないと処理が難しい。ならば自然の怒りで確定で半分削る方が打点としては適しているのではないかと考えた。またサーナイトカプ・レヒレ-1であることから、カプ・レヒレの自然の怒り→サーナイトの瞑想一積みハイパーボイスで多くのポケモンを処理できる。ムーンフォースは、重いジャラランガに対する打点として必要であった。凍える風も同様に、ジャラランガに入ればジャラランガZの素早さ上昇をチャラにできるので必要である。守るはジャラランガと同居していることの多いゲンガー、カプ・ブルルから守るために必要。つまるところ、対ジャラランガポケモンであるといっていい。ジャラランガ以外ではキリキザン入り構築に良く選出した。キリキザンより速く、威嚇ではなく、不意打ちを半減で受けることができるためである。

 

ボルトロス@達人の帯

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性格:臆病

特性:蓄電

技:10万ボルト   目覚めるパワー氷   ボルトチェンジ   守る

実数値:155-x-90-197-100-168

努力値:4-0-0-252-0-252

   サーナイトが仕事ができなさそうな時のメインアタッカーとして採用した。

   ここでサンダーについて考える。ボルトロスにできずサンダーにできることはなにか。それは追い風による素早さ操作、羽休めによる耐久戦、熱風による炎打点である。

   まず追い風について検討する。先述の通りサーナイトトリックルームを搭載していない関係上ある程度の素早さを有している。それでも中速であるから追い風で上を取れるのは魅力的ではある。しかしサンダーを選出するとサーナイト、サンダーで二枠が埋まり、当然残りの二枠をガオガエンランドロスモロバレルカプ・レヒレで争うことになるカプ・レヒレに関してはアタッカーではなく上を取る旨味が少ない。ガオガエンモロバレルは追い風程度では相手の上が取れないことも多い。ランドロスは恩恵を受けるが、その場合、ガオガエンモロバレルのどちらかが選出から外れ、モロバレルと威嚇に耐久を頼っているサーナイトがさらに脆くなってしまう。攻撃を受ける前に相手を倒せば解決するが、パワーが足りないから瞑想を積むと言っているのに、サポートが少なくては満足に瞑想を積むことも難しくなってくる。そのため追い風を理由にサンダーを採用することはできない。

   次に羽休めによる耐久戦に持ち込める点について考える。これも根本的には追い風の場合と同じで、サンダーを場に残し続けるとサーナイトのサポートが出来なくなり、今度はサーナイトの場持ちが悪くなる。モロバレルガオガエンを並べると盤面にパワーがなく相手に圧力をかけづらい。そのため、サンダーで耐久戦をする必要性が感じられない。  

   最後に熱風による炎打点について考える。熱風を撃ちたいのは、特にナットレイカミツルギの草鋼タイプであろう。ナットレイに関しては、ガオガエンフレアドライブで十分である。カミツルギに関しては聖なる剣によってガオガエンが自由に動きづらく、モロバレルも封殺されるため、確かに構築上重いポケモンとなってしまっている。しかし、カミツルギは耐久型のものが増え、ランドロスで上を取れる場合も多かった。また、カミツルギ自身が電気飛行タイプに対する打点を持っていることが極めて少ない以上、炎技で急いで処理しなくとも、電気技で処理することも十分可能である。そのため必ずしもサンダーを採用する必要はなかった。

   ではサンダーに出来なくてボルトロスにできることは何か。これは大きく二つある。

   まず、リザードンの上を取れるということである。サンダーの場合電気技でリザードンを削ろうとしても、サンダーでは同速勝負になる可能性があり、安定感に欠ける。しかしボルトロスならばリザードンの上を取り、耐久に薄いものであれば一撃で持って行くこともできる。

   また、電気技が無効であることも非常に大きい。サンダーはカプ・コケコに上を取られて電気Zをくらい致命傷を負う可能性が排除できない。対してボルトロスは特性の蓄電によりカプ・コケコの前でも自由にカプ・コケコの隣のポケモンを処理しに動くことができる。

   以上よりサンダーではなくボルトロスを採用している。次にボルトロスの技であるが、メインウェポンとしての10万ボルト。特に対ランドロス打点の目覚めるパワー氷。ここに守るを入れ、最後の枠はボルトチェンジとヘドロ爆弾で要検討である。ヘドロ爆弾の利点としては、カプ・コケコへのダメージソースが期待できるという点である。ただ、パーティでカプ・レヒレ以外はある程度カプ・コケコに弱くないポケモンであるため、採用を見送った。ボルトチェンジについては、ボルトロスボルトチェンジランドロスガオガエンの蜻蛉返りによりさらに威嚇サイクルが可能な往年のボルトランドコントロールというゲームプランも取れることに大きな強みを感じた。

   持ち物は達人の帯であるが、これは耐久に厚めの調整をしているポケモンを確定一発に落とし込める確率を上げるためである。特にランドロスの耐久値などは非常にシビアであるため欠かせないアイテムとなっている。

 

【選出】

・基本選出

先発サーナイト+モロバレル

後発ランドロス+ガオガエン

   選出の基本形である。

 

・その他の選出 1

先発ボルトロス+ランドロス

後発サーナイト+ガオガエン

   主にリザドランに対して行う選出。

 

・その他の選出2

先発サーナイト+カプ・レヒレ

後発モロバレル+ランドロス

   主にバシャキザンに対して行う選出。

 

 

【雑感】

   個人的事情で少しポケモンから離れていましたが、剣盾発売によりもう使うことはないと思うので、読む人もいないかと思いますが、公開します。

   都合により剣盾の購入は年度末くらいになるかと思います。読んでくださった皆さんは是非楽しいガラルライフを送ってください!!